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November 29, 2005

My Room 雲母(きらら)

2005-11-39
炭火焼きと冬だけ鍋
My Room 雲母(きらら)

港区広尾5-1-20-2F
03-5789-9345

野菜焼き(ピーマン、しいたけ、ブラウンえのき、タマネギ、アスパラ、サツマイモ、カボチャ)
牛リブアイ焼き
金目鯛のつみれ鍋
焼酎は「れんと」という銘柄(あたしゃ日本の焼酎ブーム知らんのよ)

たたずまいの正しいお店ですな、こりゃ。
店主の小林さんという方は昨年11月にお亡くなりになったそうで、現在はお嬢さんの朝日里(あかり)さんがやってらっしゃる。このお嬢さんもまたたたずまいの正しい方で、美しい。野菜、美味いですねえ、といったら、別に有名などこどこの契約農家さんの、というんではないんですけど、とのぶっちゃけ話。鍋もこの日は金目鯛のつみれ鍋だったんだけど、このつみれも「じつはうちで作ってるんじゃないんです」と、あはは、なお答え。いいねえ、このナチュラルさ。

いや、その野菜、ほんと、うまいんだ。
焼き方もね、炭火の方にまずは野菜の、たとえばピーマンなら皮めの方ではなく、実の内側から焼いて下さい、といわれるわけ。ふむ、そりゃそうだ。皮めの方が野菜の水分の蒸発を妨げてくれて、それからひっくり返して皮めを焼くと、丸まった内側につゆが沁み出てくる仕組みさ。これが道理ですわな。

そのピーマン、それにタマネギがこれまたうまいね。サツマイモは、キャラメルみたいな大きさでキャラメルみたいなやり方でアルミフォイルにくるんで焼き上げるんだけど、このサイズがうまさの余韻というか、もっと喰いてえ、このやろ、って感じでいいんだね。この三つがグッド。

牛肉も霜降りがそうキツくなくて肉の味がちゃんと分かる、いい具合。値段と質のバランスでこの肉の選択なんだろうね。肉を喰らうとはこういうことなのである。

みなさんブログで絶賛しているバナナの丸焼きだけど、これは真っ黒な焼き方はアイキャッチングですが味の方はまあまあという感じで感動とは違うでしょ、って感じ。
バナナって、焼くと味が濃くなると同時に酸っぱさと苦さ、えぐさが立ち上がってくるの。それを中和するためにラム酒とかでフランベしたりブラウンシュガーを加えたりするわけさ。で、ここではバニラアイスにその役を担わせておりますが、ちょっと重荷ですな。

金目鯛のつみれ鍋は出汁にごぼうのスライスをたくさん入れて、金目のつみれだけでなく鶏のすり身と白菜や茸や豆腐やらで食します。上品さとほどよいカジュアルさとがあいまって、これはすっごく美味しかった。最後の雑炊も、もちろん美味ならぬ理由はみじんもなし。いまの時期は鍋だねえ。

酒は焼酎を、ボトルごと出してくるんだけど、飲んだ分だけチャージするという仕組み。よろしうございますなあ。

男4人で参りました。雰囲気よし、味よし、接客よし。ビールも飲み、焼酎も2本あけて、ひとり満腹11000円でした。この場所柄、納得の値段です。というか、おれら食べ過ぎ、飲み過ぎ。あはは。